雷蔵の『炎上』

一昨日、TSUTAYAで久々にDVDを借りました。5枚で1000円だったので(^^)。新作から超旧作まで借りた中の、超旧作が、市川昆監督・市川雷蔵主演の『炎上』です。三島由紀夫の『金閣寺』をもとに作られた、昭和33年のモノクロ映画です。

市川雷蔵海老蔵みたいにギラギラした濃い顔かと思いきや、非常に淡泊な、フツ〜の優しいお顔をしていました。海老蔵とは親戚ではないみたいです。初っ端、雷蔵(溝口)のアップになった時、〈この人が雷蔵??主演の感じじゃない顔だなぁ〜〉ってくらい、普通すぎたのです。

映画はモノクロなのと、ストーリー的にもどうしても暗い感じです。でも次第に映画に惹きつけられていきました。
仲代達也の顔がインパクトありすぎて、主演の雷蔵と対象的でした。中村玉緒も若かった。北林谷栄は若くてもあの声健在でした。

なかなか読み進んでいなかった原作本だけど、『炎上』を見たことで、読みやすくなった感じです。舞台でこの作品を表現する剛くん…。映画は、顔をアップにしてくれたり、もう一度撮り直しが出来るけど、舞台にはそれがない。ナマの一発勝負。とっても難しい役に挑戦するんだな…そんな役に抜擢されたんだな!と改めて感慨深い気持ちになりました。

宮本亜門演出・森田剛主演の『金閣寺』公演…楽しみです!